Q.シート交換にもキマリがありますか?
A.保安基準適合品が大前提で、試験成績表などを求められるケースも
スポーツ走行をする上で交換したくなるのがシートではないだろうか。スポーツモデルであれば、純正シートでもスポーティな形状のものが採用されており、スポーツモデルではない車種のシートに比べれば身体をサポートしてくれるようになってはいるが、小柄な人から大柄な人まで幅広いユーザーが乗ることを考慮して作られている純正シートに物足りなさを感じてしまうのもやむを得ないところ。ここで社外のシートを装着する際に注意したいのが、シートレールの試験成績表が備わっているかどうかだ。ドライバーを支える重要な役割を持つシートとレールなだけに、しっかりとした強度を保っていることを証明するものが必要となるのである。なお、各シートレールは特定のシートとの組み合わせで試験をしているため、それ以外のシートとの組み合わせもNGとなる。
Q.ウインドウフィルムの基準を教えて!
A.透過率70%以上が必要です
フロントウインドウと運転席、助手席のサイドウインドウに関しては可視光線透過率が70%未満となるフィルムの貼り付けはNGとなる。中には透過率が70%以上をうたって販売されているフィルムもあるが、純正ウインドウも着色などがされている場合もあるため、貼ってみたら70%未満だった、というケースも少なくない。またフィルムは経年劣化で透過率が低下してくるので、貼り付けたばかりは問題なかったのに数年後にチェックしたらNGになることもある。それ以外の窓に関してはどんなに濃いものでもOKだが、視認性も考慮したものを装着したい。
Q.ドラレコ装着の注意点はあります?
A.フロントについてはガラスの高さの20%上以外はNG?
万が一のときのため、自分を守るために装着するユーザーも増えているドライブレコーダー。しかし、ドライブレコーダーも装着の仕方によっては車検で引っかかる可能性がある。そもそもフロントガラスへの貼り付けは、原則としてガラス開口部の実際の長さの20%以内の範囲の上縁に限って許されており、この範囲以外にみだりになにかを貼り付けた時点で車検NGとなってしまうのだ。そのためドライブレコーダーもこの範囲内で最も周囲を録画できる場所に装着しよう。ただし車検ステッカーに重なるように貼るのはNGなので注意だ。
Q.デジタルインナーミラーはOKですか?
A.正しい取り付け方なら大丈夫!
最近では純正装着される車種も増えてきたデジタルインナーミラー。後付けできる商品もリリースされてきているが、後付けのデジタルインナーミラーを装着していても、ドライバーの視界を遮ったり、事故のときに乗員に危険が及ぶような取り付け方をしていたりしなければ車検は問題なくパスすることができる。
Q.ダッシュ上にメーターなどを付けたいんですが?
A.自動車がぶつかった時等に、助手席の乗員が怪我をする場所はNG
チューニングカーであればエンジンの状態は常に把握しておきたいもの。そのためには水温や油温、油圧にブーストなどなどの追加メーターを装着したくなる。しかし最近のクルマではナビも純正装着されていたりして、追加メーターを装着する場所を確保するのも一苦労だ。そんなとき、昔からの定番の位置であるダッシュボードの上という選択肢は理にかなっているとも言えるだろう。ただし、ダッシュボード上に追加メーターを装着する場合は、ドライバーの視界を遮らない場所に装着することがマストとなってくる。また、万が一クラッシュしたときに乗員がメーターにぶつかってケガをする恐れがあるような場所への取り付けもNGだ。
Q.ロールバーは車検、通りますか?
A.正しく対応すれば車検はパスできる
モータースポーツ中のクラッシュ時に乗員を守る役割を果たすロールケージ。ボディと隙間なく装着することでボディ剛性の向上にも一役買ってくれ、そのビジュアルもまた本気度を感じさせてくれるものだ。そんな安全のために装着するロールケージも、正しく装着しないと車検をパスすることができなくなってしまう。まず最も大切なのが乗員を保護するため、乗員に近い部分のロールケージにはパッドなどを装着する必要がある。また形状によって後部座席が使えなくなる場合は、乗車定員を変更する構造変更が必要となるのだ。
Q.ウインドウステッカーはどこまでOK?
A.フロント、運転席、助手席は基本的に貼るのはNG
Q.ステアリング交換は? エアバッグはなくしてOK?
A.保安基準上はOK!
Q.乗車定員が変わるカスタムはしてイイですか?
A.構造変更検査を受ければ問題クリア
Q.カーテンやテーブルは?
A.外した方が賢明かも!
VIP系ユーザーを中心に一時期流行したカーテンや助手席側のフロントテーブル。まずカーテンに関してはフロントサイドウインドウへの装着はドライバーの視界を遮ることになるのでほぼNGと言える。吸盤タイプのサンシェードなども同様だ。助手席前のフロントテーブルに関しては、事故の際乗員にテーブルが当たると判断されて指摘されるケースもあるので要注意だ。
※本特集で掲載している車検の情報は、陸運支局ごとの判断などにより見解が異なる場合がありますのでご注意ください。また、 整備不良や不正改造の取り締まりと見解が異なるケースもあるので、ご自身の責任にてカスタマイズを行ってください。
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SUBARU STYLE(スバルスタイル) Vol.9より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]